ランドナーでフォーク抜き輪行

ランドナーでフォーク抜き輪行

自転車輪行、これができるようになると自転車での活動範囲が広がるのは良いことですね。
目的の場所まで電車で行き、現地を自分の自転車で走る、これはなかなか楽しいです。

今回は輪行するにあたり必要になる自転車の分解、特にランドナーで採用されているフォーク抜き輪行の分解について記載していきます。

フォーク抜き輪行

フォーク抜き輪行とは

フォーク抜き輪行とは、その名の通り自転車のフロントフォークを外して分解する輪行方法のことです。今回やろうとしているのは「アルプス式輪行」というみたいです。他に種類があるのかは不明。

フォークを抜いて分解することにより仕上がりがとてもコンパクトになるメリットがあります。逆に手間が多くなって時間がかかるというデメリットもありそうですが。。。慣れて時短する余地は十分にありそうな方法です。

自転車分解

今回は以下を参考に実施していきます(pdfファイル)

フォーク抜き輪行の手順(分解)

今回フォーク抜き輪行対象となる自転車はいつものように丸石エンペラーのツーリングマスター 。

前提としては

  • フロントバッグのアタッチメントを装着
  • センタースタンドを装着
  • リアキャリアを装着

です。フロントバッグのアタッチメント、センタースタンドは特に外す必要はありませんでした。

キャリアを外す

リアキャリアは装着した状態では輪行できないので外します。ランドナーのリアエンド部分のダボ穴とカンチブレーキの台座部分で固定されているのでそこをネジを外していきます。
リアエンドのネジは4mmアーレンキー、カンチブレーキ台座のネジは5mmアーレンキーを使用します。

 

外したネジは紛失すると困るので同じネジ穴に締めておきます。

ペダルを外す

ペダルを外していきます。6mmアーレンキーを使って外します。
右側ペダルは正ネジなので反時計回り、左ペダルは逆ネジなので時計回りで緩めていきます。

 

アーチワイヤーを外す

カンチブレーキのワイヤーを外してブレーキを解放していきます。
ブレーキシューをリムに当てるように動かすとワイヤーのテンションが緩みます。この時アーチワイヤーを外側に引っ張ると簡単に外れます。

 

リアも同じ構造なので同様に外していきます。

泥除けを外す

泥除けを外していきます。リアエンド部と分割部(泥除けとシートステイが交差するあたり)で固定されているのでここを外していきます。

 

泥除けを外したらこんな感じになります。外した時のネジなどはやはり元の場所に締めておきましょう。

ちなみに外した泥除けの先端部はこんな感じ。

 

泥除け先端部をこの金属部の間に差し込まれる感じで装着されてました。一瞬構造がよくわからんかった。。。

ブレーキレバーからワイヤーを外す

ハンドルステムを外すためにブレーキのワイヤーを外していきます。

 

ワイヤーの先端はブレーキレバーの中で引っ掛けているだけなのでワイヤーを押し込んだりしてうまいこと外します。

 

外した後、ワイヤーを差し込まれてる穴から引っこ抜くとこんな感じになります。この作業を左右どちらも対応します。
ちなみに、ブレーキ根元についてる金具(画像だと斜めになってるやつ)、左右にずらすことができるけどいまいち用途がわからぬ。。。内部を視認しやすくするためのもの?

 

ワイヤーを外したらこんな感じになりました。フロントバッグのアタッチメントの隙間にワイヤーを通すようにしたのでこのようになっています。このアタッチメントは輪行時、特に邪魔にならなそうだったのでそのままにしています。

ハンドルステムを外す

ブレーキレバーが解放されたのでハンドルステムを外していきます。

ハンドルステムを固定しているボルトを緩めることで外すことが可能です。このボルト、通常は黒いカバーをつけて保護していますが、ハンドルステムを外す際は取り外して作業します。この黒いカバーがいつの間にか外れていたりするので紛失には注意した方が良さそうです(ハンドルステムを外した後に取り付けたが、ハンドルステムを逆さにした時に取れたと思われる)。
ここのボルトは6mmアーレンキーで対応。

 

取り外しできました。

後輪を外す

後輪を外していきます。

 

クイックレリーズを解放します。

 

その後リアディレーラーを後ろにずらし、フレーム本体を少し持ち上げると後輪が下に外れます。ここら辺はロードバイクとほとんど同じですね。

 

後輪を外しました。

 

後輪を外した後、チェーンをチェーンフックに掛けます。

 

掛けたらこんな感じになりました。これはロードバイクにはない概念ですね(たぶん)。
これはディレイラー保護のための仕組みと想定。この輪行の場合、接地面がリアエンド、サドルになるがチェーンフックに引っかけない状態だとディレイラーも設置してしまい破損する可能性が高そう。
なのでチェーンのテンションを張ってディレイラーを内側に入れ設置面を調整するという方法が必要になる、という感じでしょうか。

本体を寝かせて作業

以降寝かせて作業していきます。
部屋で作業していたのでテキトーにダンボールを敷いて作業します。外した後輪の上にフレーム本体、フォーク付きの前輪を重ねてパッキングしていくイメージです。スプロケットがこの向きで正しいのかよくわかってません。。。

 

フレーム本体を乗せた状態。

シフトアウターを外す

このままだとシフトアウターが接地してしまい破損してしまう恐れがあるので外していきます。

 

ディレイラーを手前(ロー側)に手で動かすことでシフトワイヤーが緩みます。この時に固定されているシフトアウターを外します。

 

上記の作業でシフトワイヤーが緩むので、ディレイラーにはまっているシフトアウターを外します。

フロントフォークを外す

フロントフォークを外していきます。フロントフォークはハンドルステムが刺さっていた箇所に留めてある金具を外すことで取り外せます。

 

この部分を外していきます。一番上と下は反時計回りに回すことで外すことが可能。他は引っこ抜くだけでOK。特に工具はいりません。

 

外した時の金具。右から外した順番に並べてます。2〜4個目は向きがあるので戻す場合はその向きに合わせて取り付けます。4〜5個目はギザギザを噛み合わせるのでこちらも取り付ける向きに注意が必要です。

 

フロントフォークが外せました。バランスはいまいちなので自立させるのは結構面倒でした。自立させる必要は基本的にないけど。

 

外した金具はやはり紛失しないようにはめておきます。

前輪を重ねる

フロントフォーク付き前輪を本体に重ねます。一般的な輪行に比べてフロントフォーク部分がない分コンパクトになってますね。

ハンドルステムを差し込む

前輪とフレーム本体の間に隙間があるのでいい感じに差し込みます。収まりのいい場所がまだわかってません。要調整。

泥除けを収納

後輪に沿わせて泥除けをはめます。泥除けのステーをスポークに絡ませるといい感じです。

フレーム、前輪、後輪を固定する

輪行袋に付属しているベルトでフレーム、前輪、後輪を固定していきます。こちらも収まりのいい場所がまだわかってないのでよう調整。

ちなみに、使用している輪行袋はこれ。

ロードバイクで使っている物をそのまま流用してます。

完成

完成しました。起こしてみるとしっかり自立しました。実際は立てる時に輪行袋を広げ、そこの上に立てて収納していく感じになります。

固定ベルトをしっかり締めればハンドルももう少し収まりよくなりそうです。ペダルは何かしらの袋に入れて輪行袋に突っ込む感じになりそうです。

キャリアについて

キャリアは外さないとパッキングできませんが、パッキングした後は割と隙間があるのでそこに突っ込んで解決できそうです。ただしっかり固定しないと運搬中にガンガンぶつかって傷つきそう。しっかり固定しておきたいです。

フォーク抜き輪行を試してみて

実際にフォーク抜き輪行を試してみましたが、手間が増える分やはり時間がかかりそうなのはネックですね。普通の輪行に比べて部品を外すことも多いので部品の紛失も怖いですね。手順を覚えて部品をどう管理するかなどあらかじめ考えておいた方が無難です。工具が必要になるのも注意が必要です。

しかしコンパクトになるのはなかなか魅力的ですね。特にランドナーだと荷物が多くなりそうですし。実用に耐えられるように慣れていきたいところです。

課題

エンド金具は使った方が良さそう

接地部分はサドルとリアエンドになりますが、リアエンドを直接接地させるのは少し怖いですね。うっかり落としたりすると簡単に破損しそうです。リスク回避のためにもエンド金具は装備した方が良さそうです。

諸々のカバーも使った方が良さそう

これはフォーク抜き輪行に限らないけど、フレームカバー、スプロケットのカバーも破損防止のために使った方が無難そうです。固定してるベルトが緩いと簡単にずれて傷ができてしまいます。私の場合大体ベルトの締めが緩かったりするのですが。。。

 

以上